
名盤ライブ Vol.4
30
奥田民生
2025年11月29日(土)
江戸川区総合文化センター大ホール
2025年12月1日(月)2日(火)
大阪オリックス劇場
2025年12月11日(木)
LINE CUBE SHIBUYA
江戸川区総合文化センター大ホール
2025年12月1日(月)2日(火)
大阪オリックス劇場
2025年12月11日(木)
LINE CUBE SHIBUYA
30
奥田民生
-
1.
人間2
-
2.
103
-
3.
トリコになりました
-
4.
コーヒー
-
5.
たばこのみ
-
6.
Hey!Mountain
-
7.
つくば山
-
8.
人の息子
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9.
MADONNA de R.
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10.
悩んで学んで
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11.
厳しいので有る
-
12.
SUNNY
会場特典BOOK&BD

01
THE LIVE
奥田本人の言葉を借りれば「名盤ライブ・ツアー」、その4本目にしてファイナルのステージである。
どんなツアーでも、だいたい4本目くらいに最初のピークを迎えるものだが、それが同時にファイナルともなれば充実した内容にならないわけがない。初日の江戸川区総合文化センター公演では奥田をはじめメンバーのみんなが“この曲をお客さんの前で演るのってホント懐かしいなあ”という初日的楽しさを味わっている印象もあったが、この日は『30』という名盤の魅力を再確認させた先に、その核心たるバンド音楽の奥行きの深さを堪能できる濃密なステージになった。
なにせ1曲目「人間2」が、重心の低いところから始まって重々しく繰り返されるリフを突き破るように♪この歌声がぁ“という奥田の第一声が響いたところで“この夜は素晴らしい時間になる!”と確信できるのだから、たまらない。そして、演奏される曲もその順番もすべてあらかじめわかっているのに、どの曲も音源の印象の斜め上で展開される。加えて、例えば2曲目「103」のように奥田が自分のなかのテンポを確認するように何度か体を揺すぶってから演奏し始めるのを見ていると、目と耳の両方で“奥田民生テンポ”を彼と共有できている感じがして、だから音源ですでによく知っているつもりになっていた曲をいっそう自分の体に深く馴染ませることができたのはライブならではの楽しさだろう。
奥田は、THE BOOKやDVDの取材の際にも、この日のMCでも、「音源の再現というわけじゃなくて…」という意味の話をしていたが、実際のところ、この日のライブは再現ではなく更新だった。30年前の音源をベースにしながらも、そこに奥田やGOZのメンバーの30年分の蓄積を上書きして更新された『30』2025年バージョンだ。ただ、その更新バージョンをレコーディング・スタジオで音源に固定するのではなく、ライブの現場に立ち会った者たちだけの一夜(正確には四夜だけれど)の夢として届け、本人はとっとと次に向かう振る舞いがいかにも奥田らしい。
奥田らしいと言えば、第二部のステージは、ライブで演奏するのはレアな楽曲を取り揃えて披露する、さながらファン感謝デーのような内容。しかも、その楽曲たちを細かくチェックしていくと、『29』から『comp』までのアルバムから満遍なくピックアップされていて、『30』がリリースされてからの月日を思い返せる趣向になっている。『30』リリースから30年の間に、例えば「人の息子」を人生のBGMにして大活躍してきた人も、それほどでもない人も、等しくこの場にいるのは素敵なことじゃないですか、みたいな。名盤ライブという企画に乗っかる形で、さりげなくファンとの30年を祝う場にしてしまった、そのシャイな心遣いがまた彼らしい。
その趣旨を、「ファン感謝デーにして名盤更新ライブ」と再定義してみせた、奥田流「名盤ライブ」。飄々と我が道を行く奥田ならではのステージだった。
演奏メンバー
奥田民生(Vocal、Guitar)
古田たかし (Drums)
長田進(Guitar)
根岸孝旨 (Bass)
斎藤有太 (Keyboard)
どんなツアーでも、だいたい4本目くらいに最初のピークを迎えるものだが、それが同時にファイナルともなれば充実した内容にならないわけがない。初日の江戸川区総合文化センター公演では奥田をはじめメンバーのみんなが“この曲をお客さんの前で演るのってホント懐かしいなあ”という初日的楽しさを味わっている印象もあったが、この日は『30』という名盤の魅力を再確認させた先に、その核心たるバンド音楽の奥行きの深さを堪能できる濃密なステージになった。
なにせ1曲目「人間2」が、重心の低いところから始まって重々しく繰り返されるリフを突き破るように♪この歌声がぁ“という奥田の第一声が響いたところで“この夜は素晴らしい時間になる!”と確信できるのだから、たまらない。そして、演奏される曲もその順番もすべてあらかじめわかっているのに、どの曲も音源の印象の斜め上で展開される。加えて、例えば2曲目「103」のように奥田が自分のなかのテンポを確認するように何度か体を揺すぶってから演奏し始めるのを見ていると、目と耳の両方で“奥田民生テンポ”を彼と共有できている感じがして、だから音源ですでによく知っているつもりになっていた曲をいっそう自分の体に深く馴染ませることができたのはライブならではの楽しさだろう。
奥田は、THE BOOKやDVDの取材の際にも、この日のMCでも、「音源の再現というわけじゃなくて…」という意味の話をしていたが、実際のところ、この日のライブは再現ではなく更新だった。30年前の音源をベースにしながらも、そこに奥田やGOZのメンバーの30年分の蓄積を上書きして更新された『30』2025年バージョンだ。ただ、その更新バージョンをレコーディング・スタジオで音源に固定するのではなく、ライブの現場に立ち会った者たちだけの一夜(正確には四夜だけれど)の夢として届け、本人はとっとと次に向かう振る舞いがいかにも奥田らしい。
奥田らしいと言えば、第二部のステージは、ライブで演奏するのはレアな楽曲を取り揃えて披露する、さながらファン感謝デーのような内容。しかも、その楽曲たちを細かくチェックしていくと、『29』から『comp』までのアルバムから満遍なくピックアップされていて、『30』がリリースされてからの月日を思い返せる趣向になっている。『30』リリースから30年の間に、例えば「人の息子」を人生のBGMにして大活躍してきた人も、それほどでもない人も、等しくこの場にいるのは素敵なことじゃないですか、みたいな。名盤ライブという企画に乗っかる形で、さりげなくファンとの30年を祝う場にしてしまった、そのシャイな心遣いがまた彼らしい。
その趣旨を、「ファン感謝デーにして名盤更新ライブ」と再定義してみせた、奥田流「名盤ライブ」。飄々と我が道を行く奥田ならではのステージだった。
演奏メンバー
奥田民生(Vocal、Guitar)
古田たかし (Drums)
長田進(Guitar)
根岸孝旨 (Bass)
斎藤有太 (Keyboard)





